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ウィステリアNEWS 2010







試作    2010年9月

 先日、椅子の試作を行いました。
も〜〜うかなり昔に実寸の試作として作ってあった椅子を展示室でご覧になったお客様からご注文があったのでこの機会にリニューアルして定番品に作り直そうと思って試作作りを始めたのです。

まず、簡単な1/10図面を書きそれを元にベニア板(MDF)に原寸で図面を書いてから試作です。
今回はだいたいのフォルムは分かっているので原寸で座り心地の確認が主目的。 そしてベニア・端材で作ったのが右写真の手前の椅子です。

ハイバックで背もたれも背骨に沿ったRで作ったので問題ないだろうって思ったのですが・・・。結果は失敗。。。
姿勢良く座っている分には問題ないのですが、リラックスして座ると、どうも違和感が。
3日間工房に置いて、座ったり背板の位置をずらしたり角度を変えたりしましたが納得いかず廃棄となりました。

その後、上記の工程をもう1度やり直し新定番の椅子が完成しました。

椅子は難し〜〜い。



オークション    2010年8月

 右の写真は先日オークションで落札した商品です。

ここ2〜3年ヤフオクにハマり、いろいろな物を落札しています。最初はキャンプ用品を検索していたらオークションのサイトに辿り着いたのです。
オークションのイメージは古い不用品の処分って感じがあったし、ちゃんと落札品が送られてくるのか不安があったりして興味がなかったのですが、新品が安く、ちゃんとしたショップでもオークションに参加している事を知って始めました。

最初は新品で次には新古(長期在庫)品を選んでいましたが、ふと仕事関係の方を覗いて見たら、ビックリ価格で必要な物が出品されているのでした!! 
プロ用の物なら100円で落札した事もあります。需要と供給のバランスですね。アマチュアも欲しがる機械類だと、ぐっと価格が上昇することがあります。

後方の機械はサンダーと言う研磨機械で予備に購入。下はクランプと超仕上げ鉋盤の刃物です。
どれも、直ぐに必要じゃないのですが、トラブルがあった時に仕事が滞ると困るので落札しました。




最近多い仕事 3    2010年7月

 
右の写真は、先日塗りあがった拭き漆のケヤキ座卓です。
この仕事も持ち込み材での加工でした。 持込材と言うかリフォームです。
古く脚が壊れたウレタン塗装の座卓をお持ちのお客様が、1枚板の厚板でもったいないので再利用して座卓を作ってくれないだろうか?と言うご依頼を頂き製作致しました。

元の天板を薄く削り、脚も再利用したのです。幕板のみ、当工房の材を使いました。

お客様の希望は軽く、角を丸く、そして拭き漆を施して欲しいと言う3点。それに私がちょっぴり装飾して、このシンプルな小座卓が出来上がりました。W890×D430×H320

最近は、この様なリフォーム、リサイクル、修理等のご相談が多くなってきました。
町の木工所が少なくなって、どこに依頼したらよいのか?なお客さんが多いのか、または折角の素材を大切にしたい方が増えたのか? ですが、“もったいない”って気持ちは大事だと思っています。

修理や再利用、持込材の加工は材料費はほとんど掛かりませんが、工賃は通常の製作と同等かそれ以上は掛かります。安価な家具だと購入費以上の金額になる事も多々あり、相談のみでご依頼はナシって事が非常に多いので、ご近所さんを除いて出張お見積りや出張修理はしておりません。

まずは、メール等で詳細をお知らせ下さい。大きな物は写真を送付して頂ければ具体的なお話が出来ます。小さな物は直接工房に持ってきてください。もちろん相談・見積もりは無料です。



募金証書    
2010年7月

 先月の募金の記事で書いた

『知床100平方メートル運動の森・トラスト』

より、募金証書が送られてきたのでご報告の為に掲載いたします。









ボランティア貯金箱
    2010年6月

 右の貯金箱は2004年から工房に置き、ちょっとした工作のお手伝いで工房の収入にするのは?って言う軽い仕事の時に“なかば強引にお願いしてる”善意の箱です(笑)

 つい先日も材木のスライス、糸鋸の加工に訪れた女性Aさんに協力して貰い、ある程度貯まったので6月25日(金)に第2回の募金を行いました。 (Aさんおっきなお気持ちありがとう!!)

途中、数年はすっかり募金箱の存在を忘れていましたので久々になります。

今回も『知床100平方メートル運動の森・トラスト』に1口。 (第1回目は2005年の7月のNEWSへ)

一応募金金額を記すと寄付金1口5,000円也。 内募金計2,700円+ウィステリア2,300円です。

後程、募金証書が郵送されましたら報告を兼ねてNEWSに掲載いたします。

ここで、お願い。工房にお寄りになったらご遠慮なさらずどうぞ小銭を・・・。私の酒代に化けません、ちゃんと寄付しますので(^^)v





久しぶりの漆塗り    2010年6月

 先月、久しぶりに大物の拭き漆をしました。

定番デスクの寸法を変え天板を1枚板で製作し、椅子は新たなデザインのペーパーコード張りの小椅子を作りました。

もちろん注文での製作です。(詳細は作品紹介1で)

今回は6回ほど漆を重ね塗りしたのですが、木地のペーパーを#380で止め、1回目の毛羽立ち取りのペーパー掛けも押さえ気味にしてみたのです。
なるべく過度に手を掛けないのが重要です。私は漆はあくまで塗装の1つであり工芸品じゃないので価格があまり高くならない方が良いと考えています。
 
艶はあるが深みがないと評価されたら返す言葉がありませんが・・・(汗)

 漆はオイルと違う良さがあり、暑さと湿気の中大変な作業ですが塗り上がるとそんな苦労も吹っ飛ぶ満足感と品のある艶に魅了されます。




最近多い仕事 2    2010年4月

 右写真は持ち込み材による家具製作です。

HPをご覧になったお客様からのご依頼でした。
お預かりした材はお客様の庭に植えてあったカエデとサクラを伐採し製材したもので、製材してから10年以上時間が経っていたので乾燥も充分でした。
材の管理も適切でしたので比較的早く製作に入れたのですが、それでも3ヶ月以上は掛かってしまいます。

 材は屋外の倉庫に保管してあったので天然乾燥としては低い含水率でしたが、家具材としてはちょっと不安なので、荒削りをし、部材の状態で3ヶ月間屋内環境に晒して様子をみてから製作を開始したのです。

お預かりしたカエデは立ち枯れの木で約3分の1はスカスカだったので良い部分を選び木取りするのにかなり時間が掛かり苦労しました。左下の本立てがカエデ材ですが、引き出し内部も全て同材から木取りました。ツマミの材は硬い赤身(心材)がなかったのでサクラを旋盤で削り出し作りました。

サクラ(ソメイヨシノ)の方は花台・スツール・譜面台と脚物なので直材を木取るのに苦労しました。
でも、両材共に綺麗で味のある木目が浮かび、なかなかの家具になったと思います。

持ち込み材は苦労はありますが完成した時はいつもとは違う達成感・満足感があり嬉しくなってしまいます。





『多摩ら・び』に掲載    
2010年4月

 
4月15日発売の多摩ら・びNo,61特集あきる野に掲載させて頂きました。

巻頭P7のあきる野工房物語5人の中に入れて頂いたのです。

2月に取材と作品の撮影をし、楽しみに待っていました。

ちょっと恥ずかしいのは写真がデカイ!!こと。
“不自然な笑み薄汚れた作業着が”・・・(汗) もうちょい男前に写っていれば女性からの注文ドカドカなんって思ったりしました(笑)

巻末の読者プレゼントには当工房の木ヘラ(炒めヘラ)が採用されました。

多摩地区の方にはお馴染みの地域紹介雑誌『多摩ら・び』けやき出版から定価500円で発売中。あきる野情報盛沢山です。





最近多い仕事 1 
   2010年4月

 最近、連続して依頼された持ち込み材での仕事の一部を紹介致します。

右写真は背後にあるケヤキの小径木の短尺丸太をお預かりし製作した物です。

ちょうど一年前にお話を頂き、製材工場に丸太を持ち込み製材してもらい、じっくり天然乾燥しやっと納品に漕ぎ着けました。

昨年の秋には第一弾として多少木材の含水率が高くても問題のない額や花台等を作りお納めしましたが“組み物”は収縮が心配でしたのでそれから半年ほどお時間を頂きました。

このお客様は庭の伐採したケヤキの有効活用と言うか記念として形に残したいと言うご希望で当工房にご相談頂き、お作りしたのです。

持ち込み材の加工は、材料費がタダだから、かなり安く出来ると思われてご依頼のご相談を受ける事がありますが、丸太からの製材や乾燥に掛かる手間賃を加えると安価には出来ないのです。 それに、小物でも完全なオリジナル製品なら図面製作の手間や冶具製作費も若干掛かります。何よりも交換のきかない材なので神経すり減らしてしまい、私としては敬遠したいなぁ〜〜なんって考えも頭をよぎるのですが、お客様の木に対する思い出を聞くとつい「私にお任せ下さい!!」なんて笑顔で引き受けてしまうのです(笑)

ちなみにこの例では、丸太製材に1万円ちょいで小箱8,000円〜トレーは3,000円〜
複数の受注でしたし、納期に制約がない約束でしたので、だいぶコストを抑えられました。(仕事の合間に加工したり同じ様な製作と一緒に加工する事でなんとか安価に抑えたのです)
それに、お客様自ら丸太を持ってこられ納品にも直接来て頂いたので諸経費が掛からなかったのも安く出来た理由です。

もし、持込材での加工を希望するお客様がおられましたら、これを最低価格としてお考え下さい。




学習机の製作    2010年3月

 今年の初めから学習机の製作が続いています。

毎年数台はこの時期に作るのですが、今年はちょっと多く5台の受注です。

だいたいは定番の学習机を元に材を変えたり寸法を変えたりしての注文が多く、も〜〜う何十台も作ってきたので慣れた作業ですが、最初の製作時の図面書きは悩んだものです。

私が作る無垢材の家具はダボやビスを極力避け、木組みのホゾ指しを基本としている訳ですが、そのホゾには“きまり”はなく各製作者が部材の寸法や堅・軟・柔等の材質特性、己の技量などもを加味して最適と思われるものを選択します。
当時は経験も浅かったので悩みに悩み教書を隅々まで調べ、強度があり経年変化にも対応し、かつ製作も容易なホゾを選定し作図しました。 それから10年弱で何十台と作りましたが構造の欠陥・クレームはなく、今まできています。

右写真はホゾ部組み立て中です。

簡単な構造に思える学習机ですが、何種類ものホゾ(木組み)で構成され、頑丈にできています。一般品よりちょっとお高い金額には訳があるので〜す。皆様ご理解くださいネ。




試作    2010年2月

 右の譜面台はお客様に依頼され、様々な案を検討しましたが、図面では納得いかないのでまずは試作品を作ってみたのです。

今回の制作上の悩みは昇降装置と譜面置きの角度装置でした。
両方共に木製の場合は強度確保の為にゴツくなってしまいます。
散々悩んだ結果「鉄で作れば問題ないじゃん」って事に気が付きホームセンターで部品の鉄やアーク溶接機を買い込み作ってみました。

木部はなんら問題ないのですが溶接は難し〜〜い。高校の機械科卒の友人にアーク溶接のコツを聞き、何とか出来たのですが、溶接箇所は綺麗には出来ません。なのでちょっとパテで補修して塗装しました(苦笑)。

軽量で脚の折り畳みも出来るので結構気に入っているのですが、まだお客様には見せておりませ〜ん。
ちなみに高さはLow70cm〜Hi110cmの無段階、角度もどこでもOKなのです。

OKがでるのかなぁ???




今年も宜しくお願い致します。    2010年1月 元旦

 今年は元旦からちゃんとNEWSのページを作る事が出来ました。
昨年も一昨年も迷ってしまい参考書を読み返しながら数時間を費やしていましたが、メモ書きを残しておいたらスムーズに新ページに移行出来たのです。
 やはり、仕事もそうですが大事な事や忘れそうな事柄は『記憶』に頼るより『記録』に残す方が確実なんですねぇ〜。
その仕事ですが、私はなるべく図面に残して保管する様にしています。 今では簡単な物なら図面は書かずにスケッチに寸法を入れる程度で製作しちゃいますが、そんな図面も残しておくようにしています。以前、単発の仕事でもう2度と同じ受注はないだろうって思い図面を廃棄してしまったら、もう1個同じ物を作って欲しいなんて言われてしまい、お客様の家に赴き採寸して作製 なんって苦い思い出があるので・・・。

 あぁ、話はそれてしまいましたがHPに関してですが1年間でアクセス数は3000台に減ってしまいました。
開設当初は7000以上あったのですが・・・(涙) 
まず問題は他のHP(同業者)が爆発的に増えたので必然的に埋もれてしまい減ったのと、プロやPC上級者のHPは検索されやすい対策がとられているのが主な原因でしょうね。 私も努力すればよいのでしょうが、PCの基本が理解できてないのでどうにも???で更新位しかしておりません。

今年もきっと大幅な変更はないと思いますが月イチ更新とボチボチと問題点の修正なんかをして、HPを続けて行こうと思っていますので、また覗きに来て下さい。 宜しくお願い致します。